イタリア製本工房の日々

「イタリア、リミニの工房で一冊、一冊、それぞれの本の個性を探りながら製本中」でした。そして2012年からは新たな場所で活動予定。

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巡り合う本 incontro

師匠の手元に別々のルートからやってきた本がある。
1冊は、イタリア人所有のもの。
もう1冊は、パリの古書店を介してやってきたフランス人所有のもの。

パリからの本の製本作業を進めているとき、師匠が、
「あれ?」と言いながら、工房の奥に消え、
「やっぱり!面白い発見をしたよ」と、イタリア人から依頼を受けた1冊を手にしながら戻ってきた。

この別々のルートからやって来た2冊の本は、以前はある一人が所有していた本であったようだ。
一冊には蔵書票が。
一冊は受注後の作成だったらしく、ページに所有者の名前が刷り込まれている。
Immagine.jpg
Immagine 319

想像するに、以前所有していた人が亡くなられた後、親族が競売で処分したのでは無いかと思われる。
このそれぞれの本が、さらにそれぞれのルートで今、イタリア人とフランス人の手に渡り、
師匠の元に製本以来が来たわけである。
実は、どちらの本も最初の(と思われるが)所有者により、美しく製本されていた。
しかし、現所有者の希望により、再製本となったのだ。

時代を経て人の手から手へ本が渡っていく中で、
中のテキストは同じでも全く違う製本をされ、その時々の所有者により保管される。
一時的ではあるけれど、それぞれの本の人生(?)の通過点にいられること、
そして本を通じて、過去に生きたこの蔵書コレクターに思いを馳せること、
こんな楽しい想像ができことを幸せに思う。
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[ 2011/06/08 08:07 ] 製本の世界 | TB(0) | CM(1)
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[ 2011/06/12 22:26 ] [ 編集 ]
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