イタリア製本工房の日々

「イタリア、リミニの工房で一冊、一冊、それぞれの本の個性を探りながら製本中」でした。そして2012年からは新たな場所で活動予定。

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製本するということ

製本。
今、世の中に出ている本は“製本されて”売られている。
このため、製本家の仕事は何なんだ?ということになると思う。

もともとこの洋書の形は、洋書というくらいだから、ヨーロッパが発祥である。
フランスやヨーロッパ各地(もちろん和本と言って形は違っても日本でも)ではその昔、本は貴重であった。
当時、販売されているのは、(後で折り曲げることを想定してレイアウトした)本文を印刷した紙を
折って、重ね、1カ所か2カ所を糸で仮とじし、
本文の保護のため、一枚表紙のような紙をぺたっとくっつけただけのものだった。

このため、購入者はこの本を読む時は、折っただけのため、ページが袋綴じになっている部分もあるから、
ペーパーナイフでページを開きながら本を読み、
余裕が有る場合は、街の製本屋に持っていき、本に仕立ててもらっていたということになる。
余裕がなければ、当然、製本されることはなく、購入時のままである。

さて、ここで、やはり当時は貧富の差も今よりさらに歴然としていただろうから、
(現在は、本が安価であるし、誰でもが購入できる)
本を購入、読み、製本してもらうのは多くは貴族や領主の特権だったと思う。
しかも本を所有(読めるという意味も含め)し、また美しい本を持っていると言う事は、
今で言う、フェラーリ数台持ってます。
高級腕時計のコレクターです。
というのと同じ感覚であったとは想像がつく。
仮に書斎に友人、知人、ライバルを招き、部屋に足を踏み入れた途端に目に飛び込む、
革で製本された本で埋め尽くされた書斎は、
言わずとも財力、教養の有無を見せつける絶好のアイテムであったに違いない。
もちろん、読まなくても購入した本をお抱え製本家に頼み製本してもらっていただろうし、
その製本デザインも例えば紋章を入れてもらったり、
ありとあらゆる装飾に惜しみなく大枚をはたいていたと思われる。

現在では、本を製本してもらうというよりも
多くの場合、すでに製本(工場生産などで)され本になっているものを再製本してもらうということになる。
当然、本文の内容に反映させて表紙デザインなどを本の内容に合わせて製本することもあるし、
またクライアントによっては、自身が所有する製本のデザインが決まっており、
どの本も同じデザインで製本依頼するというものもある。



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[ 2011/11/20 16:24 ] 製本の世界 | TB(0) | CM(0)
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