イタリア製本工房の日々

「イタリア、リミニの工房で一冊、一冊、それぞれの本の個性を探りながら製本中」でした。そして2012年からは新たな場所で活動予定。

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卒論と製本屋

昨日は、街にあるルイジの弟の製本屋の手伝いに行った。
期日の迫った本を抱えるルイジが、集中力を要する作業を行うために、体よく追い払われたとも言う。

さて街にある製本屋。店の前を通りかかる街の人たちも興味津々でウィンドー越しに店内を覗いて行く。
アンティークの雰囲気漂う大きな製本道具や、据え付けられたクラシカルな手作りの書棚、布装、革装の本が並ぶ店内はいくらイタリアと言え、今となっては珍しい光景だ。
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ここでは街の人々が持ち込んだ表紙の取れた辞書、さまざまな本、絵画全集の再製本、コレクションした趣味の週刊誌を一冊に製本、レストランのワインリストの台紙作成など、お客さんの様々な依頼に応える。
洋服の仕立てやお直しをするような感覚か。

そして大学生卒論製本しにやって来る。いまどきの若者たちが、製本屋の扉を開けて卒論の製本を依頼に来るのは大変面白い光景だ。
もちろんこの卒論は、簡単にプラスチックのファイルで挟んだりもする人もいる。
大学保管用、自己保管用、その他、お世話になった教授、両親へと、3~4冊製本を依頼する人もいる。
この大学生達が、最初は恐る恐る店に入り、どう注文するものかわからないし、自分の書いた論文をどうプリントアウトして準備すればいいのかもわからない、と真剣に説明を聞く。
まず、素材、製本の仕方(デザイン)を決める。とにかく安く紙装で仕上げるのか、しっかりとした少し高級感のある布装にするのか、さらに部分的に革を使い実用性とビジュアルをも重視するのか。
その後は、どの色の紙、布、革を使うのか。費用は。と、いくつもの選択肢の中から、自分だけのオリジナルの一冊を作ってもらうのは、かなり嬉しいようだ。
人によっては、3冊すべて違うデザイン、色を選ぶこともあるし、全く同じものを頼む人もいる。

そして、製本仕上がった卒論を受け取りに来た学生達は嬉しそうに、自分が苦心して書き上げ、好みに合わせて美しく製本された卒論を持って店を出る。
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タグ : 製本 卒論 大学生 ファイル

[ 2011/01/11 16:15 ] 未分類 | TB(-) | CM(-)


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