イタリア製本工房の日々

「イタリア、リミニの工房で一冊、一冊、それぞれの本の個性を探りながら製本中」でした。そして2012年からは新たな場所で活動予定。

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“祈り”

クリスマスに向け、工房にある本の製本依頼があった。
この依頼者は毎年、自分の気に入った本、文章をオリジナル本に仕立て直し、友人達にプレゼントしていると言う。

ちなみにイタリアでは“お歳暮”の習慣は無いようだ。しかしクリスマスにはプレゼントを大人から子供まで贈り合う。このため12月だけは当然買い物客が見込める日曜日に店員が休日出勤して働いている。日本では考えられないことだが、大都市(観光都市)以外の街のほとんどの商店は日曜日は休みだ。郊外の大型ショッピングセンターは開いていることもあるが、街中のスーパーは開いているところがあってもせいぜい午前中だけの営業である。コンビニも無い。日曜日に開いているのはバール(カフェ)か、夏ならジェラート屋くらいだ。
ちなみにプレゼントとして人気が高いのか、アクセサリー、下着、香水、本、チョコレート、アルコールなどを売っている店に客が多くいる。下着、香水の人気が高いのを見るとさすがイタリアだと思う。そして本については、かなり好みが偏るのではないかと思われるが、どうやら書店に平積みしているような流行本を買うのか、昨年、同じ本を別々の友人から贈られたという人がいた。しかも、後から贈ってくれた人には、「これ、同じのもらったよ。と伝えていた。オープンである。

さて、この本のプレゼント、今年は、“祈り”をテーマにカトリック、イスラム、インディアン、いろいろな種類の“祈り”を編集し、イラストもオリジナルで描いてもらったものらしい。1ページ目の献辞の上には一冊につき、一名の友人の名が印刷されている。このあたりからもスペシャル本であることがわかる。

“祈り”の依頼者は、製本については、製本家に全面的に任せるとのことであった。このため、本の基本となる大きさは決まっていたが、その他、製本方法、装丁デザインについて検討し、作成するのは製本家の仕事だ。いろいろなことを加味して検討しなければならない。本のイメージ、冊数、時間、そして金銭面。
さらにこの依頼者は、自身の本も製本家に依頼している人だそうだ。さらに気が抜けない。
印刷所から刷り上あがり、ページをカットされたばかりの本文が工房に持ち込まれた。
計18冊、18名のための大切な本の作成が始まった。
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[ 2010/12/17 17:39 ] 今やってます adesso | TB(-) | CM(-)


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